難病の登録者証ってなに?受給者証との違いや申請方法などまとめました

令和6年4月にスタートした「指定難病要支援者証明事業(登録者証)」ですが、始まったばかりでまだまだ知名度が低く、ここから知名度を上げていく力になればと思い、この記事では特定医療費(指定難病)受給者証との違いや申請方法などをまとめております。

登録者証ってなに?

登録者証は、国の指定難病にかかっていることを証明するための公的な証明書です。

これまで重症度の基準を満たさず医療費助成の対象から外れていた難病の方も、この登録者証の交付対象になります。

特定医療費(指定難病)受給者証を持っていない方は、難病患者というのを証明する公的なものがなく、福祉サービス申請やハローワークなどで難病患者というのを証明するために、診断書を提出する必要がありました。ですがこの登録者証を申請することで、これからは診断書を提出する手間が省けます。

交付は原則マイナンバー情報連携ですが、マイナンバーカードを持っていない方やなにか特別な理由がある場合は、書面で交付される自治体もあるみたいです。


特定医療費(指定難病)受給者証との違いは?

「特定医療費(指定難病)受給者証」と「登録者証」は、どちらも難病患者の方に発行される証ですが、使われ方や病名の表記などが異なります。

特定医療費(指定難病)受給者証登録者証
対象指定難病に該当する患者指定難病に該当する患者
条件重症度の基準を満たした患者が申請可能基準はなく、指定難病であれば申請可能
用途・医療費(自己負担分)が軽減される
・難病というのを公的に証明できる
難病というのを公的に証明できる
更新年に1回更新の手続き更新の手続きは必要なし
病名表記あり表記なし

この2つの大きな違いは、医療費助成の対象かどうかという点です。
医療費助成を希望する場合は、特定医療費(指定難病)受給者証を申請し、審査を受ける必要があります。

年に1回更新が必要な特定医療費(指定難病)受給者証と違い、登録者証には有効期限がないため、一度交付された場合、更新の手続きは必要ありません。

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受給者証を持っていても、登録者証の申請は必要ある?

特定医療費(指定難病)受給者証を持っている場合は、現時点では特に登録者証は必要ないかと思いますが、登録者証は更新の手続きが必要ないので両方所持していても良いかなと思います。また、登録者証には病名の表記がないため、「病名を知られたくないけど難病患者というのを証明しなければならない」場合など臨機応変に使分けるのも良いと思います。

また、特定医療費(指定難病)受給者証の更新時に一緒に申請を勧められたという方もいらっしゃいましたので、手間が減るため更新時に一緒に申請するのをおすすめします。


登録者証の申請方法は?

登録者証はお住まいの自治体が管轄している保健所に申請をします。
具体的な発行方法や様式は自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの自治体に確認してください。

申請に必要なもの

  1. 登録者証の申請書
  2. 指定難病にかかっていることを証明する、次の書類のいずれか一つ
    • 臨床調査個人票 ※難病指定医が作成したもの
    • 特定医療費(指定難病)支給の非認定通知書
    • 特定医療費(指定難病)医療受給者証 ※期限切れのものでも可
  3. 住所が確認できる書類(住民票や免許証など)
  4. 個人番号が確認できる、次の書類のいずれか一つ
    • マイナンバーカード
    • 通知カード
    • 住民票(個人番号付き)の写し

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登録者証はメリットはあるの?

登録者証を申請することで得られるメリットを3つ紹介します。

1.診断書の提出が必要なくなる

登録者証を申請することにより、難病患者というのを証明するのに必要だった診断書を提出する手間が省け、スムーズに福祉サービスの申請やハローワークで就労支援を受けることができます。

2.病気の研究が進む可能性がある

いままでは重症者(指定難病受給者証を持っている方など)が登録されていた難病のデータベースに、登録者証を申請時に同意することで軽症者の情報も登録されることになります。難病のデータベース情報が充実することで、治療法や新薬などの研究が進むことが期待されます。

今は寛解で症状が落ち着いている場合でも、病気が完全に治った状態ではないため、今後のためにも申請しておくと安心かなと思います。

3.割引やサービスが受けられる

登録者証を提示することで、様々な割引やサービスを受けることができます。
すでに当サイトでも調査を始めており、登録者証も対象ということが確認ができた施設は、修正・更新をしております。
名称が定まっておらず、施設やサービスによって「特定疾患登録者証」や「登録者証(指定難病)」と記載されている場合もあります。

※登録者証を書面で交付されていない場合は、割引サービスを受けるのが難しい場合があります。もしマイナポータルに表示されるものでOKな施設がありましたらお知らせください。
※マイナポータルで表示されるもので割引OKという施設はいくつかございましたので、上記は削除し訂正いたします。(東山動物園や名古屋市科学館など)

当サイトで掲載されている特定医療費(指定難病)受給者証で割引されている施設でも、新しく登場した登録者証の存在を知らず現時点では対象外としている施設もあります。ですが認知度が上がることで、登録者証でも割引の対象となる施設やサービスがどんどん増えていくと思っております。

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各自治体のリンク一覧

  1. 北海道
    指定難病要支援者証明事業(登録者証)について
  2. 青森県
    障害福祉サービス等の対象疾病(難病等)
  3. 岩手県 ※令和6年12月以降に申請受付開始予定
    指定難病要支援者証明事業(登録者証の発行)について
  4. 宮城県
    指定難病・小児慢性特定疾病 登録者証発行について
  5. 秋田県
    登録者証(指定難病)について
  6. 山形県
    登録者証の説明ページなし
  7. 福島県
    登録者証(指定難病)
  8. 茨城県
    登録者証の発行について
  9. 栃木県
    登録者証(指定難病)について
  10. 群馬県
    特定医療費(指定難病)制度について
  11. 埼玉県
    指定難病要支援者証明事業(「登録者証」の発行)について
  12. 千葉県
    登録者証申請の手続(指定難病又は小児慢性特定疾病)
  13. 東京都
    指定難病要支援者証明事業(いわゆる「登録者証」)について
  14. 神奈川県
    登録者証の発行について
  15. 新潟県
    登録者証の説明ページなし
  16. 富山県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証)について
  17. 石川県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証)について
  18. 福井県
    登録者証の説明ページなし
  19. 山梨県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証の発行)について
  20. 長野県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証の発行)について
  21. 岐阜県
    「登録者証」の発行について
  22. 静岡県
    指定難病登録者証
  23. 愛知県
    登録者証のマイナンバー連携について
  24. 三重県
    登録者(証)情報の連携について
  25. 滋賀県
    指定難病要支援者証明事業
  26. 京都府
    指定難病要支援者証明事業
  27. 大阪府
    登録者証について(PDF直リン)
  28. 兵庫県
    難病患者の方への支援のご案内 登録者証のマイナンバー情報連携
  29. 奈良県
    登録者証の説明ページなし
  30. 和歌山県
    登録者証の説明ページなし
  31. 鳥取県
    登録者証の説明ページなし
  32. 島根県
    登録者証(指定難病) 申請書(PDF直リン)
  33. 岡山県
    登録者証(指定難病)の交付について
  34. 広島県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証)について
  35. 山口県
    指定難病に係る「登録者証」について
  36. 徳島県
    特定医療費(指定難病)に係る医療費助成の申請手続について 登録者証のみの申請
  37. 香川県
    「登録者証」発行事業を開始します
  38. 愛媛県
    指定難病要支援者証明事業(登録者証)
  39. 高知県
    高知県指定難病要支援者証明事業実施要綱(PDF直リン)
  40. 福岡県
    指定難病要支援者証明事業(「登録者証」発行事業)について
  41. 佐賀県
    指定難病の方の「登録者証」の発行が始まります
  42. 長崎県
    登録者証の説明ページなし
  43. 熊本県
    指定難病の方の「登録者証」の発行が始まります
  44. 大分県
    登録者証の説明ページなし
  45. 宮崎県
    登録者証の説明ページなし
  46. 鹿児島県
    登録者証(指定難病)を発行します
  47. 沖縄県
    登録者証の説明ページなし

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