【クローン病】トイレに間に合わないことも多々おこり完全に異常でした。(男性・クローンモールさん)

――社会人になったばかりで激務の中、腹痛・下痢が続き、とうとう高熱まで。繰り返す嘔吐で喉を傷め、傷がついてしまい出血。その出血を吐血と勘違いし病院へ。そこで「クローン病(指定難病96)」という難病と診断されたクローンモールさん。病気を受け入れ、日々の生活とどう向き合っているのか、その思いをお聞きしました。
お話を聞いた方のプロフィール
お名前/性別 | クローンモールさん/男性 |
診断された難病の名前 | クローン病(指定難病96) |
診断された時の年齢 | 23歳 |
家族構成 | 両親、姉の4人家族 |
住んでいる地域 | 愛知県 |
もくじ
クローン病とはどんな病気なのか
大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といい、狭義にはクローン病と潰瘍性大腸炎に分類されます。
難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/81
クローン病は主として若年者にみられ、口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こりえますが、小腸と大腸を中心として特に小腸末端部が好発部位です。非連続性の病変(病変と病変の間に正常部分が存在すること)を特徴とします。それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じます。
難病と診断される前の体調
社会人1年目、大体夜中まで働く激務の中、腹痛、下痢が多くなり違和感を覚え始めました。
だんだんご飯も食べれなくなり、食べても嘔吐するようになり、そして熱が出始めました。下痢も抑えられなくなり、トイレに間に合わないことも多々おこり完全に異常でした。
病院に行くきっかけの出来事
下痢が続いた段階で内科には行ってました。特にウイルス性の細菌はないと思うとのことだったので放置してました。
嘔吐の頻度が多くなり、喉に傷がつき血が混ざってしまい、吐血と勘違いして大きな病院に緊急で行き、そこで緊急入院&クローン病と診断されました。
吐血はクローン病の症状ではありませんし、ただの体調不良だと思ってたので難病と知ってびっくりでした。
難病と診断された時の心境
難病だということ知らなかったので驚きはしませんでしたが、あとからどういう病気なのか検索したときに絶望でした。今後の生活がガラっと変わる可能性があるし、お金もかかるということで人生について考えさせられました。
治療や通院で大変だったこと&どう乗り越えたか
家族が遠方から来てくれて連絡をしてくれたり、着替えをもってきてくれたり支えがありました。
また、SNSで難病専用アカウントを作成して使用することによって、同じ境遇の人からのアドバイスや励ましの言葉、手続きでわからないことなどを教えてもらいました。
服用している薬や通院頻度

ヒュミラという注射とペンタサという飲み薬を服用して落ち着いています。
通院頻度は2ヵ月に一回程度で採血の後、数値をみて注射と薬をもらっています。
生活で気を付けていること
お腹が緩くなった時は無理して食べないことです。
通院が2ヵ月に1回なので、その間の体調管理は自分でやらないといけないと思います。あとはめんどくさくても病院にちゃんと通院することです。
特定医療費(指定難病)受給者証の存在をどこで知ったか
医者に教えてもらいました。今後通院する上で必要だといわれました。ただ、この受給者証でいろいろな特典を受けれることは知らされませんでした。
SNSで友達から教えてもらい、今ではジムに行ったり市営の施設で遊んだりしています。
難病で困ったこと(または困っていること)
医療費が高く、多少なりとも2万円ほどのお金の負担が出てしまうことです。
あとは外出時、お腹が緩いので人の家に行った時は、トイレを借りないといけないためかなり気を使ってしまいます。
お仕事について
営業職です。
趣味や好きなもの

趣味は格闘技です。見るほうではなく実際に試合等に出ています。体調がいいときは特に問題がないので身体を動かしたりジムにいったり汗をかく運動をしています。
定期的に汗をかくことは健康上もいいことなので続けています!ジムなんかも難病者は無料でいけるところが多いです!
難病とどのように向き合っているか
難病になったからこそ人の痛みや考えてることも、より同情できるようになったので、そこはある種利点だと考えています。外から見てわかるような怪我等を負ってる方だけでなく、私みたいに外観に問題ないが、内部に問題がある方にも目を向けるようになりました。
そんなことに気づけたのも難病のおかげなので、これからも一緒に共存していく予定です。
同じ難病と闘っている方へメッセージ
難病(受給者証)にはいろいろな特典があり、優遇もされています。市営のジムやプール、宿泊施設も優遇があり悪いところだけじゃないです!
そして周りの方に難病の話をすると、心優しく受け入れてくれることが多く幸せな気持ちになります。
安倍晋三さんも同じ難病の潰瘍性大腸炎でしたが、多大な成果を残されました。自分たちも一緒に無理ない範囲で乗り越えていきましょう!

クローンモールさん、この度はアンケートにご協力いただきありがとうございました。
難病であっても積極的に体を動かしたり、どこかへ出かけたりと前向きに過ごしているのが伝わってきました✨